検索は奥が深い
- 作者: ジョン・バッテル,中谷和男
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2005/11/17
- メディア: 単行本
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それにしても,索引とかないのには困った。だれか年表にしてくれないかな??
何年,だれが,どうしたこうしたとか。適当に統計情報(シェアだの株価だの)をおりまぜたりとか。
とりあえず,いくつか印象にのこったフレーズをわすれないように書き留めておこう。
ペイジとブリンのプロジェクトが飛躍的に進展したのは,ひとつのアルゴリズムをつくったことによる。そのアルゴリズムはペイジの名をとって「ページランク」と呼ばれたが,特定のサイトに入るリンクの数と,リンクしたサイトのそれぞれに入るリンクの数の,その両方を考慮に入れる。これは学術論文の引用の度数計算の方法を手本にしており,予想通りに機能した。
第4章より
論文の引用の仕組みを応用したという背景があったとは知らなかった。
ページランクの解説は以下参照,
GIGAZINE - 初代Googleのアルゴリズム解説
一方グーグルの場合も出発点では同じだが,この三つの広告に対するクリックの回数をモニターした結果,一ドルしか払っていないA社のほうがC社よりもクリックが多ければ,A社が一位に上がることになる。業界ではグーグルの有名なページランクのアルゴリズムに基づいて,これを「アドランク」と名づけた。
第6章より
2002年2月に始まったアドワーズのアルゴリズム。オーバーチュアと異なり,お金を払っても必ずしもリスト上位になれない方式を採用。
しかしアドセンスにはアドワーズとの重要な違いがあった。それは検索のように,消費者の意思あるクエリーによって作動するのではなく,サイトのコンテンツ主体だった。たとえば花に関するサイトを訪ねているなら,グーグルのネットワークから花の広告が配置されることになる。
第6章より
アドセンスの説明,ブローガーのトラフィックの現金化に貢献。Gmailにアドセンスがつくとかいう話もたしか第8章にもあったが,たしかに気持ち悪い印象,少なくとも現在は。
しかし,商魂たくましいアフェリエイトなら,イーベイ向きの客を探すには検索エンジンのほうが役立つことを知っている。とくにこのユーザがイーベイの商品に関連しそうなキーワードを打ちこんだ場合には,簡単に金儲けにつながる。
<<中略>>
こうしてユーザが入り口の広告をクリックすると,グッドリッチはこのクリックを,イーベイ内の検索結果に接続する。また検索者がグーグルに「カーニバルガラス」とタイプし,最初のオーガニックな結果をクリックすると,イーベイの検索ページと同じ結果がでてくるのだった。
第7章より
2003年11月のフロリダ事件の原因推理。SEO対策のGoogle八分。
オーガニックな結果はペイドサーチな結果の反対,つまりGoogleの検索結果の左側。
それでは広告主側からみてみよう。ペグペレーゴのような広告主からすれば,テレビ広告は有効であるばかりか,メディア媒体は新しい販売ルートになった。ラーニングチャネルの夜八時第の時間を買う代わりにペグペレーゴは,検索履歴とテレビ視聴態度を通して表明されたあなたの購買の意志に直接アクセスできる。この段階で広告費が発生するが,ひとたびあなたが良質の顧客のなる可能性があると判断した場合には,ケーブルテレビを通してあなたのDVRに,広告のオファーを送りこむ。
第7章より
検索という意志に基づく広告と,アドセンスのようなコンテンツに基づく広告の融合をテレビでやるときのお話。
「検索」という言葉は使命ではなく,結局はひとつの推論・仮説であることに留意しよう。発見される必要のあるものを推測する方程式である。
第10章より
Googleの次の目標の解剖。
数週間前に私は,現在している検索に非常に役にたつサイトをみたことを思い出していた。その時の検索では,数々の引用や文学的参照のリソースを検索していた。しかしなんと私は,URLを保存しなかったのだ。もし私がその時のクリックストリーム(検索履歴)にアクセスできていたら。今度もたちまち発見できていたに違いない。
第11章より
私も何度も経験がある。あるキーワードを入力して,とってもナイスなページを発見したんだけど,ブックマークもショートカットも保存しなかったとき,そのキーワードを何度入力しても,そのナイスなページにはたどりつけないこと。クリックストリームたどれたらなあ。